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COLUMN

2024.11.12

vol.574「佐渡金山 世界文化遺産登録」

大竹 伸治(営業部)

2024年7月、「佐渡島の金山」が世界文化遺産として登録されました。登録の背景には、ヨーロッパなどの海外で機械による採掘が進む中、江戸幕府の鎖国によって佐渡では手作業での採掘が継続され、独自に技術力や生産体制を高めていったことが挙げられます。これにより、当時の実態を伝える貴重な物証が現代まで多く残されており、こうした歴史的価値が高く評価されました。

佐渡市への経済波及効果も期待されています。登録から1年後には、交通費や宿泊費、飲食費といった旅行消費単価の増加とともに、585億円の経済効果が見込まれています。実際に、登録後初めて迎えた今年のお盆期間には、相川金銀山施設に約1万9900人が訪れ、前年の同時期と比べて約6割増加しました。

一方で、観光客の増加に伴い、受け入れ体制の課題も浮き彫りになっています。飲食店や宿泊施設は予約で埋まっていることが多く、店探しに苦労するほか、移動手段の確保も難しくなっています。

島内には鉄道が通っておらず、移動手段は車や路線バスに限られますが、バスは減便中でレンタカーも不足しています。仮に台数を増やしても、冬のオフシーズンには観光客が激減するため、維持費の問題が発生します。

これらの課題は存在しますが、視点を変えれば新たなビジネスチャンスにもなり得ます。

私自身、佐渡の一ファンとして、こうした課題が解決され、佐渡の魅力がより多くの人に伝わり続けることを心から願っています。

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