COLUMN
2022.09.13
vol.465「ユニバーサルデザインと色」
森山 良二(デザイン部)
私たちは常に視覚情報として「色」に接しています。
さらに当社のようなデザインの仕事では、
「毎日色のことを考えている」と言っても過言ではありません。
先日朝日新聞のサイトを見ていると、
サイト内の広告ページで林修(はやしおさむ)氏が
「色のユニバーサルデザイン」について
解説しているページが目に留まりました。
https://www.asahi.com/ads/oshiete-shikisai/
読んでみると、改めて注意を喚起させられるような内容でした。
例えば…
「熱中症の注意を呼びかけるために、
日本列島を色分けして危険度を伝える際、
高温の地域に赤い色を使うことが多いですが、
人によってはこの赤が暗い色に見えてしまい、
危険と示された地域がまったく目立たない」
という例が挙げられていました。
私もスミ(黒)文字の中で強調したい文字は赤にするとか、
ついつい常套手段としてやってしまいがちです。
しかし上記のように健康や安全に関わる
重要な情報の場合には安易に使えないですね。
このように色の区別がつきにくい色覚特性の人は、
日本人男性の5%(約20人に1人)、
女性は0.2%(約500人に1人)いて、
国民全体では約300万人以上いるのだそうです。
これくらいの割合だと「一部」の人ではなく、
「多くの人」の問題と言えます。
「ユニバーサルデザイン」という概念・言葉自体は
結構前から存在しており、
ある程度認知もされいていると思うのですが、
特に最近はSDGsの流れからこうした配慮は
欠かせないものになっていくことでしょう。
「色だけに依存した情報になっていないか」
というチェックだけならお使いのパソコンのモニタを
グレースケールで表示してみればすぐにできるので、
みなさんも試してみてはいかがでしょうか。
私も勉強し直したいと思います。