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COLUMN

2021.10.06

vol.420「おすすめの辞典」

須藤 則子(総務部)

今回は1冊の本を紹介させてください。

それは絵本作家 きたやまようこさんの
「犬のことば辞典」という本です。

中身はよくある絵本のように全面に絵が描いてあるわけではなく、
挿絵程度のイラストがあり、
一つの言葉を「こども、大人、いぬ」という
3つの視点からそれぞれの解釈の違いを
表現されている125ページある辞典です。

いくつか紹介したいと思います。

【うそ】⇔ほんと

子どもは ばれるうそをつくが

大人は ばれないようにうそをつく

犬は つけない

 

【たいへんなこと】かんたんじゃないこと

子どもは たいへんなことと おもわないでたいへんなことをする

大人は たいへんなことと おもいながらもついひきうけて たいへんなおもいをする

犬は たいへんなことと おもわない人にたいへんなことをさせられる

 

【つらい】かなしくて、くるしい

子どもは おこられるのがつらいが

大人は おこるのがつらい

犬は それをみているのが いちばんつらい

 

【みつかる】みつけられること

子どもは いたずらがみつかると こまる

大人は ひみつがみつかると こまる

犬は かくしていた ほねがみつかると こまる

 

ユーモアもあり、ドキッとさせられる説明もあり
同じ言葉でもこんなにも使い方、感じ方が違ってくるなら、
男女間でも、立場によっても言い方ひとつで受けとめる側も
変わってくると思います。

私は、この本は、
「子どものための絵本」ではなく
「大人のための辞典」ではないかと思いました。

気になった方がいらっしゃいましたら、ぜひ調べてみてください。

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