COLUMN
2018.05.02
vol.259「希少性」
伊藤 貴生(CS課企画)
商品を売りたいときに使える手段として、
希少性の原理があります。
これは供給量の少ない製品や稀にしか行わ
れないイベントが、ユーザーにより強く望
まれることです。
希少な商品は、豊富に存在する商品よりも
価値が高いと認識されます。限定アイテム
や高級食材などが思いつきます。
希少性は人々が行動を起こす動機になりま
す。あるいは逆に人は理由をつけないとな
かなか行動しないとも言えます。
広告宣伝活動やプロモーション活動を企画
する場合、特にその目的が人々にアクショ
ンを起こさせることである場合は、希少性
の原理を取り入れると効果的です。
希少性の原理を実践するときは、
1.独占性(コラボ商品など)
2.アクセスの限定(会員制特典など)
3.時間の限定(タイムセールなど)
4.数量の限定(先着○○名など)
5.突然性(ゲリラライブなど)
などの手法を使います。
この原理は人間行動のあらゆる場面で効果
を発揮します。ユーザーの気持ちをひきつ
ける効果もありますし、マーケティングや
交渉の戦術としても有効です。
この効果がもっとも強まるのは、求められ
ているアイテムやイベントの独自性が高く、
買ったり参加する権利が簡単に手に入らな
いとき、あるいは他のもので代用できない
ときです。
「数自体が少ないもの」や「今すぐ決断し
なければ手に入らなくなる物」に対して、
人間は心を揺さぶられてしまいます。
時間的な希少性は人の決断を迫る効果があ
ります。逆にいつでも手に入りますという
見せ方は決断を鈍らせてしまうので、よく
ありません。使うときには注意が必要です。
希少性の原理を使用することは、ユーザー
の期待値が非常に高まるので、逆に裏切ら
れたときの失望感もより高まります。これ
に限りませんが、決してその内容に嘘偽り
が決して無いように気をつけましょう。
商品、イベントの特長を分析しその高いポ
テンシャルを確信した場合は、希少性の原
理をうまく利用して、販促活動を行いまし
ょう。