COLUMN
2016.02.16
vol.150 「成熟したコーヒー市場」
萱森 友之(業務課)
ここ数年で様々な喫茶店が出来、珈琲好きとしては嬉しい限りです。
苦味・甘味・酸味や濃い薄いから香りや風味、人の好みは千差万別です。
また味だけでは無く、地元の馴染みの店でゆっくり過ごす時間は
至福の時ではないでしょうか?
同じ銘柄の豆でも店ごと、または焙煎方法で全く違う味になったりするので、
好みの店を探したり楽しみは尽きません。
特に自宅で焙煎をすれば、店では置いていない様な珍しい豆を
味わう事が出来るので楽しみは更に増えます。
焙煎機と言うと数万円~数百万円と手頃な物から高価な物までありますが、
個人で簡単に始めるならば手網焙煎が良いと思います。
生豆さえ手に入ればガスコンロで数千円から始める事が出来るので、
休日の30分ほどで手軽に焙煎出来ます。
ただ換気扇を全開にしないと部屋中に焙煎の香りがたちこめる事になります。
個人的にはその珈琲豆の焙煎される香りも大好きなのですが、
人によっては煙臭いだけと感じる方もいらっしゃるようなので要注意です。
焙煎した豆は冷蔵庫で2週間、冷凍庫で半年程もちます。
お店においてある焙煎豆は焙煎日がわからない為に気づきにくいのですが、
焙煎したての新鮮な豆をドリップするとお湯を点した瞬間から粉が
ドーム状にブワッと膨らみ華やかな香りが爆発します。
ほっとしたい時間に、自分で選び自分で焙煎し自分の好みの抽出方法で
淹れた珈琲で疲れを癒す休日などお勧めしたい趣味です。
さて、日本のコーヒー市場は大きく下記の3つに分けることができます。
1.喫茶店などの業務用消費
2.家庭用消費
3.缶コーヒーなどの工業用消費
この3つの消費量の多さにおおよそ順位をつけると、
工業用消費(10万t)>家庭用消費(8万t)>業務用(7万t)
となります。
お店で飲まれるコーヒーよりも家庭で飲まれるコーヒーの
方が消費が多いのは意外でした。
そんな家庭用のコーヒーに目をつけ、スターバックス等の
コーヒーチェーンでも家庭用のコーヒー豆を店舗販売していますし、
自家焙煎で評判の喫茶店でも、独自にコーヒー豆の販売を
インターネットで始めるところも増えています。
やはりこだわりなく安価なコーヒー豆を買う人と、
高価でもこだわったコーヒー豆を買う人の
二極化が進んでいるように思います。
もう成熟し切っているイメージのコーヒー市場ですが、
コーヒー好きとして今後も動向を気にしようと思います。