COLUMN
2015.12.25
vol.146 「パッケージと色の関係」
伊藤 貴生(CS課企画)
先日動画制作の仕事で、巷に売られているパスタソースを
数種類選んで使用する機会がありました。
その中でも美味しかったのが、日清フーズの「青の洞窟」シリーズ。
価格に見合った贅沢味でした。
その「青の洞窟」シリーズが特筆すべきは、
その味だけでなく、パッケージの高級感。
イタリアのカプリ島にある青の洞窟のイメージ
そのままに、暗がりに光る青さが印象的です。
そんなことから、パッケージにおける
色の果たす役割について、今更ながら興味が湧き
調べてまとめてみました。
●「青」
1.白を引き立て、清涼感や清潔感を出す
2.濃い青は濃厚で豊かな味を印象付ける
3.高級感を出しやすく、黒より上品で万人受けしやしすい
※乳製品によく使われる
※食欲減退色のイメージは過去の話
●「赤」
1.年代・性別でいえば、中年以降の男性
2.「元気になりたい」人向けの商品に有効
3.黒と併用するときには注意が必要(色弱の人が色の見分けがつかない)
※3の理由により、ユニバーサルデザインでは使いづらい
●「緑」
1.ハーブなど、さわやかな香りを強調できる
2.男性より女性受けしやすい
3.親しみやすさ、安心感を与える
※緑は商品に安心感を与える
※環境性能の高さを強調する効果
●「白と金」
1.白は甘さと滑らかさ、さわやかさを担当
2.金はコクや高品質を担当
3.両方混ぜると甘くまろやかなイメージに
※白の代わりにクリーム色を使うと、甘さとまろやかさの印象が強くなる
●「銀」
1.機能性を強調するには最適
2.衛生、先端、無機質、無味
3.クセがない多くのシーンに溶け込みやすい
※金属的な印象
※低カロリーのイメージも
●「黒」
1.高級、濃厚だが苦味や雑味もイメージさせる
2.高齢者男性に好まれる。人を選ぶ色
3.「効く」パッケージに適する
※ターゲットを十分に理解した上で使うべき
※誰に何を強調したいのか
※黒を使うことによって犠牲になることまで考える
●「紫とピンク」
1.甘く、香りも甘い
2.香りを強調するならピンクより紫
3.女性は皆大好き。特にピンク
まとめてみると、なるほどと思うことも多いですね。
「濃い青は濃厚で豊かな味を印象付ける」が意外でしたが、
「青の洞窟」シリーズを考えると納得です。
このように、パッケージの色は好みで決めていいものではなく、
商品のターゲットを十分に考察して決める必要がありますね。