COLUMN
2013.09.06
vol.30「3Dプリンター」
石井達(スタジオ誠晃舎)
昨今、3Dプリンターへの注目度が高まっています。
各種のメディアに取り上げられているのもその一因でしょう。
今月の日経デザインも3Dプリンター特集です。
一口に3Dプリンターといっても実はその造形方法において色々な種類があり、
熱溶解積層方式(FDM)、粉末固着方式、光造形方式などが挙げられます。
熱溶解積層方式は、線状に巻かれた熱可塑性樹脂を
ヒーターで溶かし、積層する手法です。
モデルを支えるためのサポート材を必要とします。
粉末固着方式は粉末の石膏材料を敷き詰めて、
接着剤を噴射し硬化させて、積層する手法です。
固まらなかった粉末が、常に回りに充填されている状態なので、
こちらはサポート材を必要としません。
光造形方式は、液状の紫外線硬化樹脂を装置内の
レーザーを使用して硬化・積層する手法です。
その他に最近注目を集めているのがインクジェット方式で、
インクジェットノズルで紫外線硬化性樹脂を塗布して、
UVランプにより硬化させる積層造形法で、
より高精細なモデルを作成することができます。
それから、粘土や樹脂、金属を刃先で削り出して
モデルを作る切削加工方式もあるのですが、
こちらは3Dプリンターというより、3Dプロッターと呼んで
区別する場合もあるようです。
最近3Dプリンターへの注目が高まっているひとつの要因として、
安価な機種が出てきたことが挙げられます。
その安価な機種の出現ばかり注目を浴びている面もありますが、
実は機種や性能によるその価格の幅は上は数千万円するものから
下は10万円前後まで非常に幅があります。
当然ながらその価格差は機種の性能差に比例してきます。
単純にパソコン上でデザインした製品を3D造形にて現物の完成品に
近いものとして雰囲気を確認するだけならば100万円を切る安価な
機種でも良いかもしれませんが、どうしても表面の積層が多く残って
しまったり、複雑なものに対応できなかったりと、やはりプロの現場に
おいてはまだまだ高額な機種を購入する必要があるようです。
弊社では社内には3Dプリンターを導入しておりませんが、
協力メーカーがおり、お客様のご要望に対応いたしております。
勿論出力に必要な3Dデータ作成は得意としております。
また、弊社は10月24、25日の2日間新潟産業振興センターにて
開催される新潟ビジネスメッセに出展いたしますが、そのブース内で、
3Dプリンターのデモ機による実演を行う予定となっております。
ぜひ当日は会場まで足をお運びいただきご覧ください。