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COLUMN

2024.12.24

vol.580「没入感」

伊藤 貴生(CS課企画)

今年も残りわずかとなりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

2024年、私にとって最大のニュースは、応援しているアルビレックス新潟がついにルヴァンカップ決勝まで進んだことです!初めて国立競技場での決勝の舞台を体験し、胸が熱くなる思いでした。惜しくも優勝には届きませんでしたが、スタジアム全体を包む特別な雰囲気、勝負の緊張感、そして新潟陣営の一体感を肌で感じられたことは一生の宝物です。

「また必ずこの場所に戻ってきたい」と心から思いましたし、来年のさらなる飛躍を期待せずにはいられません。

この「特別な体験」を振り返る中で、最近注目されているマーケティングのキーワードである「没入感」について考えさせられました。「没入感」とは単なる興奮や楽しさではなく、深い満足感や安心感を伴うもので、これが人の心に強い影響を与えると言われています。

今までのマーケティングにおいては「のんびりする」「リラックスする」といったセロトニンの分泌を促すような幸福感をフックに、商品やサービスが開発されるという流れがありました。しかし今は、セロトニンよりもオキシトシンの活性化が重視される傾向にあります。

オキシトシンとは、絆や親密さを感じたときに分泌されるホルモンで、最近では「推し活」の流行がその一例とされています。自分の好きなアイドルやキャラクターを応援し、共有することで、ファン同士の連帯感や幸福感が生まれる現象がそれにあたります。

また、私がスタジアムで感じたような、一体感に包まれながらスポーツクラブを現地で応援する行為も、まさにオキシトシンの活性化につながっているのではないでしょうか。

こうした「心の充足感」をどうデザインやプロモーションに取り入れるかが、来年以降のマーケティングで重要なポイントになります。

単に商品やサービスを提供するのではなく、消費者がその中にどっぷりと入り込める体験を作ることが、ブランドの価値を高める鍵となります。私たちも、デザインを通じてこうした「没入型」の価値を生み出し、お客様の挑戦を全力でサポートしていきたいと考えています。

来年も引き続きよろしくお願いいたします。それでは、よいお年をお迎えください!

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