COLUMN
2024.05.21
vol.550「+αの表現と訴求力」
西川 あゆみ(デザイン部)
近年、プラスチック削減やゴミの排出を減らすため、環境に配慮したエコパッケージやコストを抑えるためにデザインが一新された商品が多く見られます。
最近、私が一番驚いたのは「明治ストロベリーチョコレート BOX」の紙箱パッケージです。従来のパッケージでは、箱に中のチョコレート個包装が見えるよう窓が開いていました。しかし、現在ではこの窓が無くなり、「中のチョコレート個包装が見える窓のような印刷」になっています。
最初にSNSで見かけて、実際に店舗で手に取ってみたところ、ぱっと見では分かりませんでしたが、箱の中の暗がりや影などの表現が非常に写実的で驚きました。
小さい頃から馴染みのある商品でしたが、時代とともに様々なデザインが変わる中で、「あえて変わらない」部分を残しつつ新しいデザインに落とし込むことが、商品を手に取ってもらえる「訴求力」になっているのだと感じました。
デザインや印刷物に日々携わる中で、環境に配慮してエコをアピールしたパッケージを求められることがあります。
そのような条件があるからこそ、出来上がった完成品の魅力を最大限に引き立たせ、寄り添うようなデザインをしていきたいと思います。