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COLUMN

2023.04.11

vol.494「消齢化社会」

伊藤 貴生(CS課企画)

最近知って、個人的にとても腑に落ちた
「消齢化」という言葉をご紹介します。

これは意識や好み、価値観などについて、
年代や年齢による違いが小さくなってきている社会現象のことで、
生活総合研究所が作った言葉です。

この現象を顕著に表しているのが、
木村拓哉氏が出演するマクドナルドのCMです。
中堅ポジションの木村氏が自分より若い世代とも、
逆に役員クラスの年上世代とも、
マクドナルドでならつながることができることを示しています。
現在一般企業の役員クラスの年配の方でも
ファストフードで食事をすることに
抵抗を感じないのではないでしょうか。

これもまさに「消齢化」です。

消齢化現象が起きている理由として、
まずは価値観の変化が挙げられます。
年功序列が崩壊し、
年相応のふるまいをしなければならないということに対する
周りの圧が薄れてきました。

また、インターネットなどの技術の進化、普及により、
年齢に関係なくできることが増え、
個人がより自由に生きられるようになったことも理由のひとつです。

今後は、消齢化現象が加速していくことが予想されます。
このような社会変化に合わせて、
商品やサービスの提供方法やマーケティング戦略を
見直すことが必要になってくるでしょう。
消費者の「実質年齢」に合わせた提案をすることが求められています。

最近新しい農具に関する仕事をしていた際、
今の日本の就農者の約78%が60歳以上の高齢者ではあるのですが、
ターゲットとして高齢者を重要視するのは
やはり違うのではという結論に至りました。

今後の商品やサービス提供について、
このような視点も必要かもしれません。

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