COLUMN
2019.01.15
vol.293「キャッシュレス社会の夜明け?」
櫻井 寿之 (関東事業部)
「Have a good Cashless.」
俳優の小栗旬さん出演の三井住友カード
のCMでのキーメッセージです。
ストーリー性のある意味深なCM内容ですが、
CM放映開始当初はなんの気なしにボーッと
流し見してしまっていました。
しかし昨年末にあったことがきっかけで
気になるようになりました。
SNSでつながってる知人とお金のやりとりを
する機会があり、先方から「Kyash」を
使って送金してくれ、と頼まれました。
キャッシュ?
なにそれ?現金という意味じゃなくて?
というのが当時の瞬間の気持ちでしたが、
少しだけ調べてみると、「あら、簡単な
やりとりでお金を渡すことができるのね」
と思い、スマホにアプリをダウンロード
して早速知人に送金しました。
操作もごくごく簡単で、
相手からお知らせされるIDを検索
→送金額を入力
→送金(指をスライドするアクションとUIで、
実際に送ったような疑似体験ができる!)
あとは相手が入金を確認して完了
Kyash上のIDでやりとりできるので、
本名でのやりとりを避けたいSNS上の知人と
お金の受け渡しができるのは非常に
便利だなぁと感心しきりでした。
また昨年末というと、Paypayのキャンペーン
サービスが、CMや報道・情報番組でも頻繁に
見られました。
Paypay決済すると支払額の20%を還元、
抽選で購入した全額をキャッシュバックします、
というキャンペーンでしたが、それまで
Paypayなんて聞いたことなかった私でしたが、
登録して利用してみようかな、っていう
ところまで気持ちが揺さぶられました。
(間に合わずにキャンペーンは終了してしまいましたが)
KyashもPaypayも、「キャッシュレス」
サービスのひとつです。
キャッシュレスサービスは、
(1).「プリペイド」:事前にチャージする
電子マネー(Suica、nanaco等)
(2).「リアルタイムペイ」:銀行口座から
引き落としされる(デビットカード/Paypay、
LINE pay等のQRコード決済)
(3).「ポストペイ」:後払い(クレジットカード)
の3つに大きく分類されます。
すでに利用されている人も多いと思いますが、
中国や韓国、欧米に比べて日本はまだまだ
普及していないようです。
キャッシュレス比率は、アメリカ・中国で
約5割、韓国では9割強になるようです。
(民間消費全体に占める現金とキャッシュレス決済の比率)
対して日本は20%にも届いていません。
日本は治安が良いため現金を持っていても
安全、ATMが普及してどこでも現金が手に入る
便利さがあるなど、日本の社会情勢がキャッシュレス
普及の足かせになっています。
しかし、Paypayを含むQRコード決済は今後、
規模を拡大していくと見られています。
日本政府はキャッシュレス決済比率を
2025年までに40%、将来的に世界最高水準の
80%にすることを目指しキャッシュレス化
推進を提唱しています。
インバウンド対応やビッグデータ活用などに
おいてもQRコード決済を推進するメリットが
大きくあります。
政府はQRコード決済を提供する事業者への
補助金や税制優遇、10月の消費税率引き上げ
に合わせたポイント還元などの政策で
後押ししています。
これから先、日本でのキャッシュレス社会
がどのような形で到来するのか注目して
いきたいところです。
コラム冒頭のCMも便利なキャッシュレス社会
を楽しもうよ!というCMクライアントの想いが
詰まった内容と受け止められますね。