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COLUMN

2018.05.29

vol.263「食とオノマトペ」

伊藤 貴生(CS課企画)

今回は「オノマトペ」について書いて
みようと思います。

「オノマトペ」とは、自然界の音・声、
物事の状態や動きなどを音(おん)で象
徴的に表した語。音象徴語。擬音語・
擬声語・擬態語などのことを指します。

動物の鳴き声であるワンワンやニャー
ニャー、コケコッコーはもちろん、ド
キドキ、ガンガン、ビュンビュン、バ
リバリなど挙げればキリがありません。

この「オノマトペ」は欧米などに比べる
と日本は大変多いと言われています。

その理由は、日本語の音節が多言語よ
りも極めて少ないからという説や、元々
日本は「オノマトペ」と言われる擬音語、
擬態語が名詞や動詞、形容詞などの形成
に深く関わってきたからというように
諸説あるようです。

ただでさえ多い日本語の「オノマトペ」で
すが、その中でも食に関する「オノマトペ」
は特に世界の中でも多く、その数は
美食の国フランスの倍あるとのこと。

中でも調べているうちに分かって面白い
なと思ったのは、人間の五感のうち複数
の感覚、複合感覚表現が多いということ
でした。

アツアツといえばそれは温度のことで
触覚の話ですし、グツグツといえばそ
れは音のことで聴覚の話です。

では、シャキシャキやサクサク、
ツルツルはどうでしょうか。

シャキシャキはレタスなどに良く使われ
ますが、歯ざわり(触覚)と咀嚼音(聴覚)の
二つの感覚をその響きから感じ取ること
ができます。サクサクも同じです。

ツルツルに至っては、そばやうどんに使
われますが、見た目(視覚)、喉越し(触覚)、
啜り音(聴覚)と3つの感覚を表しています。

そしてこの複数の感覚を感じ取れる「オ
ノマトペ」の方が、いわゆる販促コピー、
ワードに多く使われているように思われ
ます。刺激する感覚が複数なので、より
アピールできているのかもしれません。

食品の販促に関しては特に「オノマトペ」
について意識して考えていきたいです。

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