COLUMN
2014.06.03
vol.67 「戦隊ヒーローのマーケティング」
渡邊 大輔(営業部)
「戦隊ヒーロー」ってご存知ですか?
1975年放送の秘密戦隊ゴレンジャーから始まった、
いわゆる「正義の味方」が出てくるTVシリーズです。
現在私の4歳の息子が、ご多分に洩れずハマっています。
昨年に引き続き、今年の5月の誕生日には、
更に高額な玩具を買う事になってしまいました…。
毎年新しいヒーローが出てきますが、
その裏を見ると、意外なほど周到に導き出された
マーケティング戦略に驚かされます。
「少子化対策~ターゲットの拡大、二世代型スタイルの確立」
・昔の戦隊ヒーローを現在の番組にも復活・登場させる。
→親・兄弟と共に子供が番組を見る環境を作ることにより、
関連商品を買うことへの抵抗も少なくなる。
・大人の鑑賞に堪えうるドラマ作り、緻密なストーリー。
「逆算での販売スケジュール」
・2月に放送開始する。→春の卒園・入園シーズンには浸透してグッズが売れるように。
(新番組開始直後は認知度も低く、商品の売上数字が見込めない為)
・クリスマス、正月にピークが来るように、秋ごろに新しいキャラクター、
アイテムを番組内に登場させ、グッズも連動・販売する。
子供の世界の話とは侮れません。
ターゲットは子供ですが、実際にお金を出すのは大人です。
関連玩具だけでも売上100億円を超える市場です。
マーケティング理論に裏打ちされたビジネスモデルがあり、
販売戦略が毎年行われているのです。
ものが溢れている昨今、ヒット商品を生み出す為には、
単に「良い製品を作ればいい」というプロダクトアウトの考え方ではなく、
「消費者がより必要とするものを作る」というマーケットインの考え方が
ますます重要になってくると思います。
今後も企業として生き残って行く為には
自社にとっての「顧客」のニーズをより深く、
的確にとらえていく事が必要でしょう。