COLUMN
2014.05.23
vol.66 「残るもの、残らないもの」
小倉 善行 (SP課)
先日、展示会のブース設営のため、大阪に出張してきました。
初日は14時からの設営まで時間に余裕があったので、
リサーチを兼ねながら商業施設・百貨店巡りをしました。
大阪の百貨店には、以前自分が設計した
アパレル・ショップが数店舗あります。
“まだコーナー展開されているのか?”と不安でしたが、
どのお店も無事に展開されていました。
自分が手掛けたお店は気になるもので、
近くに足を運んだ時には必ず覗きに行ってしまいます。
自分の設計のまま展開されていれば嬉しく思い、
別のデザイナーにてリニューアルされていればさみしく思い、
全くショップ自体がなくなっていると自分のデザインが悪くて
売れなかったのかなと落ち込むことも。
やはり、自分で手掛けたお店は残っていてもらいたいものです。
とはいえ、本題の出張は展示会のブース設営です。
展示会には会期があるため、開催終了後には大工さんの手で壊され残りません。
展示会のデザインを担当したての頃は、
短期間で壊されてしまうブースデザインに
大変魅力を感じたものでしたが、
全く別の分野の店舗デザインも担当するようになってからは、
今度は継続展開されるショップデザインを追求するようになりました。
店舗デザインは残るものであり、
展示会デザインは残らないものだと改めて感じました。
残らないものとはいえ、展示会デザインについては、
その会期中に最大限出展する効果を発揮できるような
デザインを追求しています。
展示会では出展者様のたくさんある製品の中から
紹介できる製品は限られてきます。
ショップデザインはお店の総合的なイメージを作りこみますが、
展示会ブースデザインではそのブランドや製品のイメージに、
より特化した内容になります。
残るものと残らないもの。
違いはあれど、どちらもやりがいのある仕事です。