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COLUMN

2014.02.25

vol.53「3Dプリンターと特許」

今回は、3Dプリンターについてのお話です。

3Dプリンターは3Dモデルデータを読み取り、
モデルを作っていくのですが、
作り方にも幾つか方法があります。

その中に、「熱溶解積層法」という造形方法があります。
溶かした樹脂をソフトクリームを作るように積み重ねて
作っていきます。
ニュース等でよく耳にする、3Dプリンターはこの造形方法を
用いたプリンターが多いです。

実はこの造形方法については、2009年に特許が失効しており、
それが昨今の格安3Dプリンターの販売につながっていました。
最近では、10万円以下で購入できる製品もあり、
3Dモデルデータがあれば、誰でも試作モデルが作れるよう
になってきました。

しかしこの方法はプロトタイプ製作にはお手軽で良い方法なのですが、
製品を作るという点においては、ちょっとした雑貨などが限界でした。

この他に、「粉末焼結積層法」という造形方法があります。
この造形方法は、粉末状の材料にレーザーを当てて固めていく方法で、
前述の造形方法よりも複雑で細かな形状でも高い精度で試作モデルを
作ることができます。

材料では、硬質な樹脂だけでなく、エラストマなどの柔らかい樹脂や、
金属を用いた試作モデルを作ることができます。

より細かく最終製品にチャレンジできる造形方法です。

そしていよいよこの「粉末焼結積層法」に関わる特許が
この2014年2月に失効しました。
これにより、更に性能のいい3Dプリンターが、
低価格で販売されることになるのは必然です。
3Dプリンターの業界も、また大きく動くことになります。

この流れを見失わないよう、今後も3Dプリンター業界の動きを
注視しようと思います。

 

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